何故、今タイ人技能実習生なのか?
豊かなタイから日本に働きに来る理由が無いのでは?と考えられていますが、実際は賃金格差が大きい為賃金が低い人も多く、日本で働きたいタイ人は多いのです。
2020年1月時点でのタイの最低賃金は、地域により若干の違いはありますが、1日当たり313~336バーツ(約1,096~1,176円)になります。1人当たりの平均月収は9,485バーツ(約34,000円)ですが、最上位20%の平均が2万6,228バーツ(約92,000円)に対して、最下位20%の平均は2,796バーツ(約9,800円)と9倍以上の格差があります。そのような収入格差を背景に日本で働きたいタイ人が増えているのです。
*タイは上位1%に67%の富が集中する世界最大級の格差国
技能実習生は東北部出身者が多い
地域別一人当たりの年間GDP
東部(工業地域) 47万バーツ
バンコク周辺(首都圏)(*) 41万バーツ
東北部(農業地域) 7万バーツ
(*)バンコク首都圏はバンコク都と隣県5県(ノンタブリー県、サムットプラカーン県、パトゥターニー県、サムットサコーン県、ナコンパトム県)を示す
地域の人口構成比
バンコク周辺 全体の23%
東北部 全体の28% → 国内最大人口
タイ人の特徴
1.
優しく前向き
タイでよく使われる言葉“マイペンライ”は、大丈夫だよ、どういたしまして等の意味ですが、その言葉に表される通り、多くの人に優しく、前向きな精神が身に付いています。
2.
敬虔な仏教徒
94%が仏教徒の為、幼い頃から仏教の教えを守ってきた人が多く、お人好しで思いやりの気持ちが深い。家族や友達をとても大事にする傾向があります。又、勤労が美徳とされている為、我慢強く努力をする人が多く見られます。
3.
礼儀正しく謙虚な人が多い
礼儀を持って人間関係を良好に築く為、トラブルを起こすような事は滅多にありません。
4.
大人しいが顕示欲は強い
一見大人しく慎ましやかに見える人が多いが、大のSNS好き。自撮り写真を撮りまくり、日常的に発信を欠かしません。
5.
上下関係を大切にする
目上の人を敬う教育が子供の頃から徹底されています。
タイ人技能実習生はここが違う!
エレクトロニクス、精密機械から農業まで多様な産業に対応
アジアのデトロイトとも呼ばれるタイでは、全ての日系自動車メーカーが現地生産を行うばかりではなく、家電、通信機器、各種工業部品、工作機械、金属加工等あらゆる製造業が日本から進出しています。
長い工業化の歴史と共に構築された産業集積度は世界有数で、アセアン10カ国に置いても製造業の中核地と位置付けられています。それを背景に製造業に雇用経験のあるタイ人は非常に多く、技能実習生候補も多様な製造業に適応する事が可能です。
又、国家政策として工業化が始まる前は、世界有数の農業国であったタイでは、現在でも就業人口の3人に1人は農林水産業に従事しています。
加えて、世界トップクラスの観光国でもある事からサービス業に従事している人もそれ以上に多く、多種多様な労働需要に適応する人財が幅広く揃っている事が伺えます。
注)2018年12月時点でのタイの人口6,900万人中、労働力人口は 3,853万人、就業者数は3,786万人。内訳は、農林水産業1,243万人、製造業879万人、商業・サービス業1,665万人となっています。
日系企業の進出状況(2018年度版) 出典:JETROバンコク
世界有数の親日国
2019年、日本を訪れたタイ人観光客数は131万人を突破。国別訪日旅行者ランキングは6位。98%のタイ人が日本と日本人に好感を持っており、アジアでは台湾と肩を並べる親日国家です。