円安で外国人労働者の獲得がより困難に!
つい先日、進行する円安に関しての記事を日本経済新聞で目にしました。円、ルーブルに次ぐ弱さ 1〜3月の主要25通貨で のタイトルで報じられています。 ※2022年4月6日の日本経済新聞の記事より転載 いい機会なので、バーツ円の為替レートを検証したいと思います。 ※過去5年のバーツ円為替レートの推移 注)グローバル通貨市場における売買の中間レートなので実際に銀行や両替商での両替金額とは異なります。 5年前の2017年4月は、1バーツ=3.16円 だったのに対して、2022年4月7日は、1バーツ=3.69円。バーツ円17%上昇のバーツ高となっているのです。 2020年1月にもバーツ円は3.6 円前後でしたが、当時のUS円は108-9円でした。つまり当時は円もバーツもUSドルに対しては現在よりも強かった事が分かります。今回のバーツ高は、その当時とは異なり、円が対USドル独歩安となっているのに対して、日本経済新聞の記事にある通り、バーツが対ドルに底堅く推移している事から起きています。 ※過去5年のUSドル円為替レートの推移 技能実習制度を論じるにあたり相応しい形容で無いかもしれませんが、一般的に外国人労働者が日本で働く事は労働力の輸入を意味します。円安は労働力獲得にはマイナスである事は言うまでもありません。貯蓄して本国に持ち帰る事が日本で働く外国人労働者の目的である以上、円安は害悪以上の何者でもない、という訳です。 タイ人労働者獲得に動いている国は、韓国、台湾が先ず挙げられますが、実際多くの国外労働希望のタイ人労働者の目には日本より魅力的に映っているようです。 様々な産業で日本人だけでは立ちいかなくなっている現状で、この円安は人材獲得には今後マイナスに作用して行く事が懸念されます。