日本で働く外国人労働者は、去年10月の時点で172万人余りと、これまでで最も多くなったことが厚生労働省のまとめでわかりました。一方、新型コロナウイルスの影響で、前年からの増加率は0.2%にとどまり、技能実習生は初めて減少しました。
厚生労働省は、企業から届け出のあった外国人労働者の雇用状況についてまとめました。
それによりますと、日本で働く外国人労働者は去年10月末の時点で172万7221人に上り、過去最多を更新しました。
一方、新型コロナウイルスの影響で、前の年から増えたのは2893人、率にして0.2%にとどまりました。
在留資格別でみると、もっとも多いのは、
▽「日系人や日本人の配偶者など」で58万328人
次いで、
▽「技術職や研究者などの専門的な知識や技術を持った人」が39万4509人で、
いずれも前年より増加しました。
「技能実習生」は35万1788人で、感染拡大に伴う水際対策の強化などの影響で、前の年に比べて5万人余り、率にして12.6%減りました。
企業に雇用の届け出が義務化された2007年以降、技能実習生が減少したのは初めてです。
また、国籍別では、
▽ベトナムが最も多く45万3344人(全体の26.2%)
▽次いで中国が39万7084人(全体の23%)
などとなりました。
厚生労働省は「技能実習生を人手不足を理由に受け入れる企業が多いという実態があり、実習生の減少で、製造業などを中心に広く影響が出る可能性がある。引き続き、外国人労働者の就労環境の整備に取り組みたい」と話しています。